神学校入学式ミサ

四旬節第2主日(2022年C年)

佐藤謙一(さとうけんいち) により

2022年3月12日

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第一朗読:創世記(創世記15・5-12、17-18);神は忠実なアブラムと契約を結ばれた
答唱詩編:(詩編27・1、4、7+8);神よ、あなたの顔の光を、わたしたちの上に照らしてください。
第二朗読:使徒パウロのフィリピの教会への手紙(フィリピ3・17~4・1);キリストはわたしたちの体を、ご自分の栄光ある体と同じ形に変えてくださる
詠唱:(マルコ9・7);輝く雲の中から父の声が聞こえた。「これはわたしの愛する子、彼に聞け。」
福音朗読:ルカによる福音(ルカ9・28b-36);祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わった

今日の福音ではイエスの変容が読まれました。モーセとエリヤとイエスが語り合っているときでした。モーセは律法を、エリヤは預言者を表しています。この二人は旧約聖書で約束されているメシアがイエスであることを証明するために現れます。この変容の出来事は、ただ単に「偶然ある時、イエスの栄光の姿が表された」のではなく、「イエスが受難と死をとおって受けることになる栄光の姿が前もって示された」という出来事です。主の受難の40日前に示されたこの主の変容がわたしたちの信仰の支えとなります。なぜなら、永遠のいのちへの復活があるということを示しているからです。

8月6日に主の変容という祝日があります。この祝日は9月14日に十字架称賛という祝日があって、その40日前にあたります。9月13日がエルサレムの復活聖堂の献堂記念日にあたり、その翌日にキリストの十字架を礼拝する習慣があったのでローマにも広がっていきました。主の受難では十字架を礼拝しますが、四旬節に祝った「主の変容」を十字架礼拝の40日前に年間でも思い起こして祝っているのです。

今日の主の変容はイエスが宣教した神の国には栄光という特徴があることを示しています。それと同時に、弟子たちに十字架の試練に備えて、彼らを励まし力づけるために示されたのです。主の変容と十字架というのは切り離すことができない出来事なのです。なぜなら神の栄光というものは、単に神には力があり光り輝くというだけでなく、自分をささげる愛、それも死さえも受け入れる愛を通して来るからです。この栄光の二つの側面を学ぶようキリストは求めておられるのです。ミサや祈りの中でわたしたちがイエスのことばを聞き、イエスを礼拝するたびにイエスご自身が栄光を受けられます。わたしたちが自ら踏み出して自分を犠牲にして誰かを助けるたびに、またイエスは栄光を受けるのです。祈りの中でイエスは栄光を受け、ゆるしの中でまたイエスは栄光を受けるのです。主の変容による栄光と十字架による栄光を一対のものとして受け止めましょう。

第一朗読では主なる神がアブラムを外に連れ出し、星空を仰いで、星の数ほどの子孫を与えると言われアブラムはそれを信じました。神はアブラムとの間に契約を結び、神の栄光をあらわされました。また、第二朗読でパウロは、イエスがあらわされた変容の姿をわたしたちの卑しい体にもそれと同じ形にしてくださると言っています。イエスの栄光の姿は十字架の受難をとおしてわたしたちが救いに入る道でもあるのです。四旬節の期間中、主の栄光を仰ぎ見て、断食、祈り、施しをとおして、神に立ち返る恵みが注がれるよう祈りましょう。

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