復活の主日(2020年4月12日、日中のミサ、祭・A年・白)

復活の主日(2020年4月12日、日中のミサ、祭・A年・白)

佐藤謙一(さとうけんいち)  

2020年5月22日

第一朗読:使徒たちの宣教(使徒言行録10.34a、37-43);イエスが死者の中から復活した後、わたしたちはイエスと一緒に食事をした
答唱詩編(詩編118.1-2、16-17、22-23);今日こそ神が造られた日、喜び歌えこの日を共に。
第二朗読:使徒パウロのコリントの教会への手紙(一コリント5.6b-8);上にあるものを求めなさい。そこにはキリストがおられる
福音朗読:ヨハネによる福音(ヨハネ20.1-9);イエスは死者の中から復活されることになっている

ご復活おめでとうございます。

今日の日中のミサの福音ではマグダラのマリアは墓の石が取りのけられているのを見て、ペトロとヨハネのところに行き、報告しました。
それぞれ、ユダヤ人をおそれて隠れていたのだと思います。
ヨハネの福音ではマグダラのマリアだけが描かれていますが、他の福音書では彼女に限らず、婦人たちが登場します。
彼女たちの行動力には驚かされます。
イエス亡き後、いやイエスが苦しんでいるときから、彼女たちは行動しています。

マグダラのマリアがペトロとヨハネに告げた後、二人は走っていきました。
彼らは墓の中を見て、イエスにまかれていた布が巻かれたままの状態であるのを目にしました。
ここの翻訳「イエスの頭を包んでいた覆いは、亜麻布と同じ所には置いてなく、離れた所に丸めてあった」とあります。
これを、神学校のギリシャ語の先生は別の訳があると言っていました。
丸めてあったのではなく、遺体を包んだ状態のままであったということだと言っていました。
つまり、イエスは復活した時には、布をほどくこともなく別の仕方で体の復活があったのだということを福音記者ヨハネは言いたかったのだと言うのです。
たしかに新しい聖書協会共同訳聖書では注釈に別訳としてそのように書かれています。
ギリシャ語の先生もなかなかやるなと思いました。
ちなみに長崎教区の神父様でした。

もちろん、復活のイエスは時間も空間も自由ですから、そうできたでしょう。
わたしもその説はなかなかいいのではないかと思います。
しかし、ここは信仰とは関係ありませんからそれぞれが考えればいい問題だと思います。
いずれにせよ、イエスのからだはなかったということです。

わたしたちにとって大事なことは、キリストとの出会いです。
キリストは人々との出会いの中におられます。
わたしたちはいろいろな人々との出会いの中で少しずつキリストがおられることに気づきます。
その時に気づかなくても、イエスは皆さんに近づいておられるのです。
わたしの決定的なできごとは母と父の死においてキリストと出会ったことです。
そのときに出会っているのです。
両親が病気で体がままならなくなった時に、わたしははじめてその苦しみを理解できるようになりました。
キリストとの出会いはそういう時に起こるのです。
ちょっとした段差に健康な人は気づかないでしょうが、自分がそうでなくなった時、
例えば車いす生活を送らねばならなかったときに、キリストとの出会いがあるのです。
あるいは目が見えなくなった時にそういう人の苦しみを味わうときにキリストとの出会いがあるのです。
車いすで段差を乗り越えられないときにさっと押してくれる人、目が見えなくなって苦労しているときに案内をしてくれる人と出会ったときに、その人はキリストなのです。

キリストはいつもわたしたちのそばにいてくださるのだという確信を感じることが大切なのです。
「イエスは必ず死者の中から復活されることになっているという聖書の言葉を、二人はまだ理解していなかったのである。」
わたしたちもすべてを理解しているわけではありません。
まだすべてを信じていないかもしれません。
しかし、わたしはイエスの復活を信じているし、周りの人を通して復活したイエスと出会ってきたし、司祭召命を感じてイエスに導かれたと思っています。
わたしが受けたイエスの復活は皆さんと分かち合わなければならないし、伝えていかなければならないことだと思っています。
今日で新田教会を離れますが、わたしも別の場所でキリストの復活をあかししていきます。
みなさんもイエス・キリストの福音を伝えていってください。
それは、みことばを直接伝えるだけにかぎりません。
自らの行いによって伝えていくことができるのです。
車いすをそっと押すこととか、目の見えない人の手を取って案内するとか、そういうことです。
この復活信仰をわたしたちも伝えていくことができるように祈り求めてまいりましょう。

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