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四旬節第3主日(2020年3月15日、A年・主日・紫)

佐藤謙一(さとうけんいち)  

2020年3月15日

第一朗読:出エジプト記(出エジプト17・3-7);「我々に飲み水を与えよ」
答唱詩編(詩編95・1+2、5+6、7+8);神に向かって喜び歌い、感謝の歌をささげよう。
第二朗読:使徒パウロのローマの教会への手紙(ローマ5・1-2、5-8);わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちに注がれている
福音朗読:ヨハネによる福音(ヨハネ4・5-42);永遠の命に至る水がわき出る

新型コロナウイルス感染防止のため、全国で四旬節中の公開のミサが中止されています。札幌教区でも同様ですが、修道院のような参加者が特定されているミサについては行うことができます。今日新田マリア院でもミサを行いますが、全道の信徒がミサに与れず、それぞれ家庭や個人的に祈りをささげて霊的聖体拝領を行っています。彼らとともに心を合わせて祈りをささげ、このミサを始めてまいりましょう。

今日の福音はイエスとサマリアの女という個所です。洗礼志願者がいる場合、B年、C年の福音に変えて読むことができます。それだけ洗礼と結びついている場面であると言えます。ここで示されるのは「イエスこそ神の賜物である生きた水を与えるのである」ということです。このサマリアの女の心の動きというものが洗礼志願者の心の動きとつながっているのです。もちろん洗礼を受けて信仰生活を歩んでいるわたしたちにも日々関わって来ることと言えるかもしれません。正午ごろイエスは旅に疲れて井戸のそばに座り、弟子たちは食べ物を買いに町に行っていました。ただ休んでいただけかもしれませんが、そこへサマリアの女が水を汲みに来ました。当時、水を汲むのは女性の仕事でしたが、暑い昼間ではなく、朝か、夕方に汲みに来ていたそうです。そこで女性同士が井戸端会議を行い、情報交換をしていたと伝えられています。正午ごろ水を汲みに来るということは、女性たちと会いたくない事情があったのでしょう。
今日は読みませんでしたが、長い形の朗読ではイエスが「夫を連れて来なさい」と求めた時、この女性は「夫はいません」と答えました。イエスは「あなたには5人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたはありのままに言ったわけだ」と見通していました。かたくななサマリアの女に対してイエスは会話の中で少しずつ永遠の命の水に至る信仰へと変えていきます。イエスは初めに「水を飲ませてください」と言いました。それに対してサマリアの女は「なぜあなたがわたしに頼むのですか」と答えました。異民族のあなたのことは知らないと言わんばかりです。イエスはこれに対して「もしあなたが神の賜物を知っており、わたしがだれかを知っていたら、あなたの方から求め、わたしから生きた水を与えたことだろう」と言いました。女性はイエスのことばに少し引き込まれて「どこからその生きた水を手にお入れになるのですか」とたずねました。イエスは「この井戸の水を飲む者はまた渇く。しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない」と答えました。このことはこの女性には大きく響いたことだと思います。
毎日、毎日水を汲みに来ている女性にとって、まわりの人たちとの関係や自分の男性関係などで日々疲れていたのかもしれません。イエスのことばをまだ霊的なものと思っていなくても、決して渇くことのない水をいただきたいと思ったかもしれません。イエスが後に続けたことばに少し心を動かされたかもしれません。「わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」女性は「主よ、渇くことがないように、また、ここに汲みに来なくてもいいように、その水をください」と頼みました。このあと、先ほどの5人の夫と一人の連れ添いの会話が続き、「あなたは預言者だとお見受けします」という言葉が出てきたわけです。
イエスはここでこの女性に「婦人よ、わたしを信じなさい」と言うわけです。そして女性は最後に自分が信仰していることを告白します。「わたしは、キリストと呼ばれるメシアが来られることは知っています。その方が来られるとき、わたしたちに一切のことを知らせてくださいます。イエスは言います。「それは、あなたと話しているこのわたしのことである。」イエスのことばによって変えられたこの女性は町に戻ってみんなに救い主と出会ったことを話しました。この会話のやり取りでイエスを告げ知らせる者となったのです。そしてまた多くのサマリア人が彼女の言葉を受け入れ信じるようになりました。信じたサマリア人が、イエスに自分たちのもとにとどまるよう頼んで、さらに多くのサマリア人がイエスのみことばを聞いて信じたのです。告げ知らせる者が信じる者を生む連鎖となったのです。

わたしたちもイエスのみことばを聞いて信じるようになったときことを思い起こしましょう。また、今ミサに与れない多くの方々のためにイエスのみことばが支えとなって行くように願い、このミサを続けてまいりましょう。

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