札幌教区宣教司牧評議会

 1997年2月23日「札幌教区ビジョンと課題の提言」を行う


  札幌教区宣教司牧評議会は、今後の札幌教区の教会のあり方を三回にわたって集まり検討・審議した結果、1997年2月23日当時の地主司教に次の通り提言をいたしました。

1.札幌教区のビジョン

 教区宣司評は、札幌教区の長期的な展望を考えたとき、次のビジョンに向かって歩みたいという結論にいたりました。

「みんなで支え合い、みんなが伝え合う教区」

 このビジョンは札幌教区のすべての小教区・修道者をはじめ、地区・教区レベルにおいても、主キリストの名のもとに集まる私たちが、真の共同体へと成長していく姿を描いています。困難や苦しみを抱え痛んでいるときに支えとなる教会、どんな人も一人一人が大切にされる教会、たとえ解決をすぐに与えられなくとも暖かく迎えられ、共に考え励まされる教会共同体づくりを、さらに進めていきたいのです。教会はキリストによって集められた共同体であり、そこで出会った福音を伝えていく共同体であります。このビジョンを実現していくために、まず以下の4つの課題を選び、着手することにいたします。 

2.ビジョン実現のための課題

 上記のビジョン「みんなで支え合い、みんなが伝え合う教区」を実現するために、「家 庭」をはじめ、たくさんの問題提起がなされました。どれをとっても重要な課題ですが 限られた時間と力の中で本当に実現を見るためには、以下の4つに絞り込まざるを得ませんでした。  

   a、「共同体である教会」

   b、「共同(共働)司牧」

   c、「社会と共に生きる教会」

   d、「青少年」 

a 「共同体である教会」は、上記ビジョンの根幹基礎をなす考え方であると考えます なぜなら、司祭、修道者、信徒、すなわちキリストを信じる信者の共同体としの小教区を育成しなければならないからです。その基礎の上に、「共同司牧」「社会と共に生き る教会」「青少年と共に歩む教会」が可能となります。そして、共同体育成は現代においては内向きの司牧的要請であるのみならず、困難や問題を抱える現在人のための宣教 の場となり得ます。そうした共同体の育成に努めることから始めたいと思います。 

b 「共同(共働)司牧」は、司祭の高齢化や不足によるやむ得ない対応策ではなく、信仰共同体である教会にとって、基本的な姿であると考えます。司祭、修道者、信徒による共同(共働)司牧に積極的に移行されなければならないと考えます。それは、教会が成熟へ向かう上で 必要なプロセスと考えます。 

c 「社会と共に生きる教会」は、社会に向かって、神の国の福音を絶えず伝えていく預言者的な役割を担っているので、社会に対して開いていく努力を怠ってはならないのは当然です。それは、信徒 一人一人及び小教区における日常的な課題であると同時に、教区宣司評としては、社会へのアピ−ルへの窓口を開設する必要があると考えます。 

d 「青少年」に関しては、現代の私たちが抱える緊急課題として「青少年」があげられますが、私たちは信者の青年を教会につなぎとめることよりも、社会のただ中において自分の場と生き甲斐 を求めている青少年に対する福音的価値・生き甲斐を提示できるかどうかの課題を教会は投げかけられていると思われます。主キリストは若者を召し出す方でありました。 

3.実現のための具体的方策

  策定にあたって目標を中期および短期に設定しました。中期とは概ね5年ないし10年にわたって実現するもの、短期とは即実行にとりかかり5年位までに実現を目指すものとしました。       

 「共同体である教会」    

   中期目標             

     ※信仰共同体であるという共同認識を深めるとともに、宣教共同体としての成長を目指す。 

   短期目標

     ※信仰・霊的生活の養成に力を入れる。

     ※教区レベルで「養成チ−ム」を設ける、各地区にも出向いて養成プログラムを実施する。

     ※生活体験の分かち合いと、みことばの分かち合いの養成。

     ※障害者、高齢者、外国人および苦しみのうちにある人々を受け入れる小教区づくり。 

 b「共同(共働)司牧」

   中期目標

     ※司祭・修道者・信徒が一致して共同(共働)司牧を行なう。

     ※司祭の地区を超えた適性配置。

   短期目標

     ※共同(共働)司牧について、司祭・修道者・信徒の間に共通認識を育てる
       (同じ司牧方針・深いコミニュケ−ション・共同責任)。

     ※上記目標のために研修を行なう。

     (例−集会祭儀・聖体奉仕者・カテケ−シス、など)
     ・ 多くの地区やブロックにおいて、司祭・修道者・信徒による生き生きとしたた共同司牧を実践し始める。

     ※神学生の養成の段階から、共同司牧の視点を入れる。

 「社会と共に生きる教会」

    中期目標
     ※ 社会に対して開いている教会となるために、窓口となる活動拠点を設置する (例−ボランティア・外国人・相談センタ−、など)
       このセ ンタ−が、青少年等の養成・研究の場ともなると考えられる。

     ※小教区・地区・教区の中に種々のグル−プを育成し、そのネットワ−ク化の拠点をつくる。

     ※「札幌教区カリタス」(仮称)を設置し、教区レベルの福祉活動を推進する。

    短期目標

     ※上記の課題実現のための委員会を設置する(司祭・修道者・信徒)。

       (例−社会委員会の再編成)

 「青少年」

    短期目標

     ※教区に青少年担当チ−ム(司祭・修道者・信徒)を設置する。

      ・専任司祭をおく(1〜2名)。

      ・当事者である青年が加わる。

      ・事務局を設置する(集会所)。

      ・青少年問題を専門的に分析し提案する(専門家の協力を得る)。

      ・企画・施策を提案し、実行する。

      ・教会内外に青少年に関する情報を提供、PRする。

      ・各地区の青年チ−ムとの連携。

      ・青年信徒の召命を促進する。

      ・一般青年に対する宣教、ケアを考える。

     ※各地区にも青少年担当チ−ムを設ける。

     ※カトリック学校と施設、教会との懇談の場を設ける。 

 4.その他

     ※教区大会を開催する(信徒の大会のみならず、道民へのアッピ−ルの場を設ける)。
     ※財政のあり方を見直し、一本化に関する検討委員会を設ける。